酪農総合研究所の概要

ご挨拶

2020年1月以降の新型コロナウィルス感染症のパンデミックは、世界経済に大きな影を落としただけでなく、今後、米中通商問題の長期化やインバウンド需要の低迷等が予想されることから国内外経済の不透明さが懸念されるところです。一方で、人々の暮らしも一変し、在宅勤務を積極的に取り入れる会社が増加したことで消費動向の変化が顕著となり、家庭内での牛乳乳製品の飲食の機会が増加し、改めてその重要性が認識されたところでもあります。

このような社会情勢の中、雪印メグミルクグループは、「未来は、ミルクの中にある」このコーポレートスローガンと「乳(ミルク)にこだわる」「酪農生産への貢献」「消費者重視経営の実践」の3つの使命で構成されている企業理念の下、新たな「中期経営計画2022」の達成に向けてスタートを切りました。今までにも増して酪農生産者との信頼関係を深め、消費者の皆様への牛乳乳製品の理解を広め、国内酪農生産基盤の維持・拡大に貢献してまいる所存です。

昨年、新たな「食料・農業・農村基本計画」「酪肉近基本方針」が策定され2030年度の生産数量目標として780万tが設定されました。前回より30万t上乗せされたことが評価される一方で、北海道と都府県のアンバランス感はますます強くなり、都府県における生産基盤回復が喫緊の課題であるとともに、中小規模の家族経営酪農家の維持が重要であると感じております。

このような状況の中、酪農総合研究所は、グループ使命の一つである「酪農生産への貢献」を具現化すべく、グループ各社や関係機関との連携を深め持続可能な酪農の強化に向けた調査研究や経営分析等の取り組みを推進していくことで、酪農経営への支援・サポートを実行し酪農生産基盤強化に取り組んでまいる所存です。

今後とも酪農乳業関係者の皆様方のご助言、ご指導をよろしくお願い申し上げます。

2020年7月

戸邉 誠司

雪印メグミルク株式会社
酪農総合研究所
所長 戸邉 誠司